尻で走る

本日はTSUNAMIリカンベントチームの仲間と練習走行。走る前から150km超の走行距離が予想されたため、普段あまり長い距離を走らない私としては入念に準備、作戦を立てて臨んだ。翌日以降に出来るだけ疲れを残さずに走ることが目標だ。
そこで立てた作戦は、

  1. エネルギー補給を切らさない
  2. 発進と登坂で無理をしない
  3. 意識的に尻の筋肉を使ったペダリングを実践する

結果として今日は予想通り150km超を走ることになったが、走り終えた後のガス欠感も疲労感もかなり少なく納得の行く走りが出来た。

一番効いたのはエネルギー補給の充実だろう。今日は朝昼の食事以外にも1回食事をとり、1つ約180Kcalのゼリー状食品7個を消費した。摂取カロリーは普段の日より2,000Kcal以上も多い。若かりし頃の無知な自分は「自転車は燃料代がかからなくていいや」なんて思っていたが、実は自転車でも燃料代はかかるのだな。それも金額で真面目に計算をすると距離当たりの単価は自動車より高かったりするくらいに。

発進と登坂で無理をしないのはPowertapから得られた教訓。発進と登坂では予想以上の大パワーを出して筋繊維を痛めている。筋力をつけるためのトレーニングなら負荷をかけないとダメだが、長時間走るのなら無理は禁物。

自分としてもっとも興味深いのは3番目。私の場合、どうも太腿上部(表側)の筋肉には持久力がない。自分の自転車人生の中でもっとも使われていて鍛えられているはずなのだがどうもイマイチだ。・・・で、色々ペダリングを試してみて最近注目しているのが「」である。
「自分の持っている筋肉の中で一番パワーと持久力を兼ね備えてるんじゃないか?」とも思える程に、自分の脚の他の筋肉とは別格に疲れにくい。乳酸が溜まっていても乳酸をエネルギーとして消費しながらずんずん力を出していける感じがしている*1

今日はシートに背中をぎゅうっと密着させるようにし、ペダルを前に押し出すのではなく意識的に尻の筋肉を使って斜め下に押し下げるようにするペダリングを心がけた。高出力状態では尻は自然と浮き気味になる。格好としては以前取り上げたリカダンシングTypeIIに近いが、より尻の筋肉を意識して持続的にペダルを踏んでいくところがちょっと違うかなと。
結果、今日は脚の疲れがどこか特定の筋肉に集中しておらず、満遍なく筋肉を使えた感じが残っている。

エアロバーを付けて走るロード競技のタイムトライアルも主に腰と尻の運動だと聞いたことがある。元々筋肉量的に尻周辺の筋力は強いのかも知れない。何にせよ、自分の持っている筋肉の中でもっとも強力となりうる筋肉を用いてペダリングすることが最大のパフォーマンスにつながると思っているので、今後も継続的に試してみるつもりだ。

いろいろ収穫の多い練習走行であった。

*1:この表現を「あれ?」と思われた方は「乳酸を活かしたスポーツトレーニング 八田秀雄著 講談社刊」という本を読むことをお薦めする。